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2011年05月26日

生き延びた方が勝ち?

 「今日はアヒル日和だね」
お天気の日、挨拶するKさん。でも、人形を抱いて立つ彼女の目は決して澄んだ明るさはない。
「鬱って、血液中のアルコール何とかリン酸、が足りない、って、新聞に書いてあったけど、薬に頼るんじゃなくて、身体を動かして、汗をかいて、血のめぐりを良くするって方法はないの?」と、私は無責任にも説教じみてみる。
「よく、医者も体内時計が狂っている、って、医者にも言われる」
「医者のいう通り、早寝、早起きするのはどう?」
「ううん、まだ、このままがいい、だって、眠れないのに、、、だんだん、ふらふら、おしっこももれるし、、、」
「へぇえ、それは大変だ。まだ、薬漬けのほうがまし、だね」
「彼氏も、そう、言っていた、、、」
「え?彼氏、いるの?」
「いた、今は、いないさぁ、別れたさぁ」
「ふぅん、、、」
「何で、別れたか、聞きたいでしょう」と、Kさん、醒めた笑いだ。「自殺する、って、呼び出したから、、、さ、それを、三度、やったら、別れるって、宣告されし、、、」
「じゃぁ、その通りになったわけ」
「ううん、自殺する、って呼び出される前に、逃げたい、ってさ」と、Kさんは笑い、「だから、自殺しないように、薬、飲んでいる、、、生き延びたほうが勝ちだから、、、ほら、あの卵、割られたんだね、、、生まれる前に、親に間引きされたんかね」
「そうだね、でも、アヒルの世界では、よくあるみたいよ」と、私は、割られた殻をなんでもないように見る。
「そうだね、女もさ、子どもを堕ろしても、その時は泣くけど、すぐ忘れるもんね」
「動物は、生き延びなくちゃ、女は特に」
「でも、生まれてもさぁ、受難だって。竜タン池のアヒル、今、たくさん、生まれているけど、ほら、あの亀、名前忘れたけど、池の中から、雛の足を引っ張って、食べちゃうんだって」
「ひぇえ、そうなんだ、そういえば、リュウタン池、肉食の魚のいっぱい棄てられている、そう聞いたんだよね、わぁ、せっかく、生まれたのにね、やっぱ、生き延びるって、たいへんだね」
「食べられるより、殻のまま、棄てられたほうがいいかなぁ」
Kさんは、今日はアヒルの棄てられた殻が気になるようだ。
 本日、その写真を張ります。
生き延びた方が勝ち?




Posted by あひる日和 at 21:31│Comments(0)
 
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