2011年05月23日
ベリー・ストロング・ゲンバ

いつもの六時の自治会アナウンス。「良い子のみなさん、お家にかえりましょう」が流れ出した頃。いつもの来客。「恨むんですよ」という、あの衝撃的言葉を私の胸に打ちつけた、自称”鬱”の彼女が姿を現した。今日もまた”衝撃的”スタイル、いつものあの人形を抱いている。まるで、スヌピーの仲間、あのブランケットを引きずっている男の子(名前を忘れた)のように、「ヒーロー」という名を持つ、赤い野球帽、青、白縞模様のシャツ、そしてジーンズの男の子の人形だ。
タイミングが良いのやら、悪いのやら、ボスが一羽のメスを羽交い絞めにしているところだった。最近、メスたちは甲斐甲斐しく抱卵している。じっと座ったままなのに、今日は、まるで音楽に合わせるように、食事タイムとなって全員出てきたのだった。なぜか、ボスは、チビを狙っている。逃げ回るのに、羽をくわえて放さない。そしてすぐにねじ伏せた。
「ああ、オスってすごいねぇ」とKさん。
「ホント、すさまじい、ねぇ。群れのボスだからねぇ。」と私。
「お姉さん、シーシェパード、どう思う?」と、Kさんパターンのいきなりの発言。
「え?捕鯨反対の?」と聞くと、そう、と頷いた。
「よく分からないけど、やり方が過激だよね」
「なぜ、クジラだけ殺してはいけないんだろうね」
「あの人たちにとって、海の生態系を維持するのに、クジラは守るべき存在なのでしょうね」
「でも、漁師さんは、バランスを取りながら殺しているって、言っていたけど」
「もし、それが本当なら、世界に向かってアピールすることはポイントだけど、日本人は、黙っているから、苛めにあいやすいんじゃない」
「ふーん、日本人ってやられやすいわけ?」
「よく分からないけど、シーシェパードみたいに、暴力で正しさを証明しないでしょう、特にあなただったら、さ」と、私はわざとKさんを挑発してみた。
「うん、できない」
「たぶん」と、相手の様子をうかがいながら、私は続けてみた。
「いつも思うんだけど、みんな、我慢しすぎる、愚痴ったり、悩んだりするけど、自分を守るためには闘わなくては。暴力に訴えるんじゃなく、せめて、怒りをぶつけなくちゃねぇ、ね」
「もう遅いし、、、それに、新しい彼氏がいたし、、、」と、Kさん。
「ふぅん、じゃぁ、恨みは消えたの?」
「ううん、消えてない。じゃ、福島の人たちを見習って、怒ろう!」
「そうそう、シーシェパード、みたいじゃ、問題だけどさ」、内心、”福島”を持ちだしたKさんの冷静さに妙に感心した。ところがである。彼女、いきなり、こう質問した。
「お姉さん、ダンナさんとセックスある?」
ヒェ!私、どんな顔していたのどろうかな?とにかく、やっとこう答えた。
「ウチは、メス、数、いないしねぇ。あなたどう思う?」
「答えられないわけ?」笑わないKさんはまた聞いてきた。
「イエス、ノーではない、答えかたを考えておくね」
私は、帰り支度を急いだ。
帰路、無意識の歩調に当然なっていた。彼女には、いつも驚かされる。抗鬱の薬、やっぱり、ホルモン薬なのだろうか?頭を欲望させるのだろうか?今、こうして記録しているのは、彼女に頼まれたからだ。生活保護を貰うためには、周囲の意見が証拠なる、だから、ブログに残しても構わないと、そう彼女は言うのだが、やっぱりなぁ、、、。
今日は、オスの端境期に達した(少年から青年への変化)アヒルが、メスへの接近を始めている顔を写した。
Posted by あひる日和 at 22:44│Comments(0)
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