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2011年04月28日

野生を取り戻す

 近所のオバアが、奇妙な格好で、畑の草むしりをしていた。どっこいしょ!と言わんばかりの格好で、キャスターつきの板にまたがり、いや、座りこんでいる。目の前の一画をきれいに片づけると、そのままの姿勢で上体を滑らせ、次の荒れ地、草茫々をめがけて、両手で草の根をむしり始めた。ははぁ、納得した。しゃがんだ姿勢だときつい作業になるので、さすが、年の巧、バアチャン、滑車つきの座イスに身を預けていたのだ。
「グッドアイディア!」、声をかえると、
「孫のものをかりたさぁ」とのこと。
ありゃまあ、よく見ると、スケートボード、なのだ。またもや、唸ってしまった。
 亡くなった祖母は、炊飯器にこびりついたご飯つぶに水を加え煮て、ハンカチや綿シャツを糊付けしていた。究極のエコ、だった。化学糊より涼しげで着心地も良さそうだった。きっと汗をかいても気持ち良かっただろうな。
 オバアの生きる知恵は、きっと、自然と共生していた世代に共通するもの、身の回りにあるものを有効利用することにつきる。残念なことは、彼女たちの世代は、野生に近づく生き方は、貧しかった記憶と重なるので、強いて、自分のノウハウを押し付けたりはしなかった。そりゃ、そうだ。だって、洗濯板で、ゴシゴシ手洗いする人はもはやいない。洗濯機という”神器”が登場したのだから。

 自然の力を借りて生きるのは、野生のあり様を理解していなくてならないだろう、そう思う。たとえば、池が臭い匂いが出れば、バクテリア菌を撒くとすぐに良くなる。そして、水の流れに高低をつければ、匂いすら流されるし、さらに、周りに、田イモやエンサイ(芯空草)を植えるともっといい。

 今日は、心を込めて、道の枯れ草をほじくり、たくさんのミミズやカタツムリを集めた。むろん、小動物には申し訳ないが、アヒルのためにはしかたない。そして、その自然の恵みを食べる時のアヒルたちの勢いはすさまじい!どうも、動き回る御馳走を嘴で捕捉すること自体、野生の本能の”喜び”だろう。
 そして、その光景を眺める、私の歓喜も、なにやら共感している。

 アヒルたちが土の中の虫を漁る姿です。
野生を取り戻す



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Posted by あひる日和 at 21:54│Comments(0)動物
 
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